きょんどう通信

公立小学校の教員 勇気づけの学級づくりに奮闘中

幸せな時間を過ごす

昨日は飲み会の帰りに1時間くらい歩いた。
最終電車がなくなったので…

この頃けっこうな距離をよく歩く。嫌ではない。
昨日はヒールだったけれど…

歩きながら星がよく見えた。
あれがなんだとかかんだとか話しながら。

たまに流れ星。これもよかったな。
こんなことならもっとちゃんと星の勉強をしておくんだった。

広場で星を眺め、時間も時間なので家の近くまで送ってもらって別れた。
これで終われたらよかったのだけれど
先の日記のように家のそばまできて鍵がないことに気が付き
軽くパニックになったわたし。

電話をすると出てくれ、うちの近くまで戻ってきてくれた。
ごめんね、と何度言ったことだろう。
「もう言わないで」って何度も言われたっけ。

そのあと大学に戻った。
大学は裏口が一か所だけ開いているから。
朝まで何とか過ごすために大学の構内や院生室や中庭や駐車場やいろいろなところを
転々としながら歩いたり、星を眺めたり、話をしたり、黙っていたりして
時間を過ごした。

鍵をなくしたのはとてもショックで落ち込んだ。
今までこんな失敗はなかったから。
落ち込むわたしに関係のない話をして気を紛らせようとしてくれたのは分かったけれど
全然笑えなかった。

でも、一緒にいてもらううちにだんだん落ち着いてきた。
星を見る余裕も。
ひとしきり星を見た後、まだ朝方の4時前くらいの時、ベンチで彼は言った。
「いても何にもできないし、一緒にいてもいいのかなと思うけど」と言いながら
「でも自分はどうなのかなと思うと、いたいからいる」
というようなことを言ってくれた。
普段、人の前では言葉を多く持たない人。
とてもうれしかった。

それを聞く前、ここまででも相当な迷惑をかけたし、
こんな真夜中までつきあってくれたからもう十分で、
帰って少しでも眠ったほうがいい、と思ってそう促した。
でも…
本当は一緒にいてほしくて、
もう少しこうして座っていたいと思ったからそういってもらってほっとしたんだ。
大事に考えてくれてありがとうと思った。
一緒にいる時間が本当にうれしかった。

彼が意思を表明してくれて再び、手をつないだ。
(帰り道、歩きながらはわたしからつないだんだけれど)
多分、向こうからというのは初めて。

指を動かすたび、気持ちも揺れて動いて大変だった。
顔を見る。
多分同じことを感じていたと思う。

今がうれしくてお互いを大事に思っている。ただそれだけ。
その先とかを考えるのではなく…
たぶん、ね。

朝方椅子に座り、しばらくするとうとうとしていた。
「あたたかくて」と言って
手を握ったまま眠ってしまった彼。
5時半になり、明るくなってきたので起こして帰した。
明るくなり、わたしも一人で大丈夫な気がしたから。

でも、ほんとうはもっとずっと、一緒にいたかったな。
おんなじところで眠りたいなと思った。
それは言えないことだけど。

鍵が戻ってきて、今落ち着いて考えてみるといろんなことを思う。

いざという時にこそその人の人柄が対応に出る。
非常識な時間の電話にもかかわらず、走ってきてくれた。
「きっと見つかる」と言ってくれた。

一緒にいてくれたのがこの人でよかったなと思った。

幸せな夜。